ハロウィン 行事

ハロウィンの由来は異教の祭り?意味や歴史もおもしろい!

ただいま、集中的にお話ししている
ハロウィンについての話題、続きです。

今回は、ちょっと趣向を変えて、
「そもそもハロウィンの由来や意味、歴史」
というテーマで、レポートしていきますね!

ハロウィンの由来は?

 

というのも、なんとなく知ってるつもりの、ハロウィンですが、
現代日本で、楽しまれるようになるまでには
少々入り組んだ、起源経緯があるからなんです。

  • ハロウィンは、「キリスト教のお祭り」なのだろうか?
  • ハロウィンといえば、なぜ魔女やお化けなのか?
  • なぜカボチャ=ハロウィン?
  • お菓子をくれないと、なぜイタズラ?!

 

そういったハロウィンの意味や由来などの謎を、解明していきましょう。

そのほうが、ハロウィンを何倍も楽しめると思いますよ!

 

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ハロウィンの由来は前夜祭?

ハロウィンの由来については、皆さん、いろんなところで
見たり聞いたり、していることと思います。

ですが、ネットでは、ちょっとした誤解も広がっているようです。

この際、ハッキリさせておきましょう!

 

まず、「ハロウィン(Halloween)」
という言葉の由来から……。

語源が「Hallows Eve」だという話は、有名かと思います。

でも、これだけで「ああ、そうか!」とは、ならないですよね。

 

古来、11月1日は、カトリック教会における祝日
「諸聖人の日(万聖節)」でした。

これを英語でいうと「All Saints' Day」もしくは「All Hallows」。

 

このHallowsというのは、
亡くなった聖人や、殉職した信者たちの霊魂のことなんですね。

その「All Hallows」の前夜、「Hallows Eve」が、なまって
「ハロウィン(Halloween)」と呼ばれるようになったわけ。

 

さきほど触れた「ネットで起きている誤解」というのは、
この、ハロウィンという言葉に、飲み込まれてしまっている、
「前夜(Eve)」という部分を、めぐってのことです。

 

「ハロウィンの本体は11月1日だ」という、間違ったトリビアが、
一部の人たちに、広まっているようなんです。

「12月24日の〈クリスマス・イブ〉を祝っておきながら、
翌日の〈クリスマス〉本体を祝わないのはおかしいよねえ」、
というのと、同じ理屈を当てはめたのだと思われます。

 

でも、「クリスマス・イブ」の場合と違って
「ハロウィン」は、「Hallows Eve」の夜そのものが本体です!

(もう少し補足しておくと、「クリスマス・イブ」を祝うのは、
ただの「前夜祭」じゃなく、「当時のユダヤ暦では、日没とともに
日付が変わったから」という、れっきとした理由があるんです。)

 

ハロウィンの目的や意味とは?

さあ、ここからが面白いところなんです。

皆さんご存じのように、
昔のヨーロッパ世界では、さまざまな国の上に、
ローマ・カトリックという強大な「権力」がありました。

ハロウィンとキリスト教の関係

 

イエス・キリストの教え=「キリスト教」は、
ヨーロッパ全体に、突然普及したわけではありません。

長い時間をかけて、いろんな民族に布教されていきました。

 

その歴史の中で、たとえば「マリアさま信仰」のように、
民族や土地柄と融合する形で、教義が少しアレンジされて
受け入れられていったことは、周知の通りです。

ハロウィンも、土着のお祭りを、キリスト教が取り込んだもの。

 

魔女や精霊を信じるケルト人たちは、古代から、
彼らの大みそかである10月31日に、お祭りをしていました。

今のハロウィンと、まったく同じですね。

ローマ・カトリックの宣教師たちが、そんなイギリス北部の
ケルト人と出会ったとき、彼ら、どうしたと思います?

 

なんと、元々は5月だった「万聖節」の日程を、
このケルトのお祭りに合わせて、変更しちゃったんです!

キリスト教を、抵抗なく受け入れてもらえるように……。

 

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ハロウィンとキリスト教の関係

こうして、すでに存在している「地元のお祭り」が、突然
「万聖節前夜=ハロウィン」という名目になっちゃったのです。

なんだか、まるで政界のごとき、複雑怪奇な事情であります。

 

今でも、ハロウィンといえば
キリスト教のお祭りとは、とても思えないような
悪魔や魔女、妖怪のイメージに満ちていますよね。

ハロウィンは、もともと異教のお祭りなんだから、当然だったわけです。

 

ケルトの社会には、「ドルイド」と呼ばれる僧職があり、
自然界の精霊たちと、呪術的なコンタクトをしていました。

つまり、ハロウィンは
キリスト教とは、本来まったく相容れない信仰なんです。

 

もっとも、現代のクリスチャンが、
ハロウィンをどう受け止めているかは、さまざまなようです。

筆者はキリスト教ではないので
本格的な信徒の方に、ハロウィンについてどう思っているのか
聞いてみたいですね。

 

ハロウィンのカボチャの由来はカブ!?

つづいて、ハロウィンにつきものの
「カボチャ」の謎です。

ハロウィンには、かぼちゃの皮をくりぬいて顔をつくり、中にろうそくを入れて
「ジャック・オ・ランタン」と呼ばれる、提灯を作りますよね。

ハロウィンのカボチャ「ジャック・オ・ランタン」

 

でも、なにが謎かって
高校で習った世界史を、思い出してみてください。

もともと、カボチャは、ヨーロッパにはなかったんですよ!

 

じゃあ、どうして
ハロウィン=カボチャのイメージがついたのか?

実は、昔のケルト人たちは、
カブの仲間の「ルタバガ」という根菜をくりぬいて
ちょうちんにしていたそうなんです。

カボチャが、ハロウィンに使われるようになったのは、
コロンブスがアメリカ大陸を、発見して以降のことですね。

 

ちなみに日本には
コロンブスのアメリカ発見から、わずか50年後
戦国時代に、カンボジア経由で入ってきました。

だから、「カボチャ」っていう名前になったんでしたよね!

 

ハロウィンの普及はアメリカから

もうひとつ。ハロウィンの由来や語源の話をしていると、
つい、見落とされがちになってしまう
ある事実があります。

ハロウィンを広めたのは
実は、アメリカ人なんだ、ってことですね。

全米・全世界にハロウィンが広まったのは
20世紀になってからなんですよ。

 

アメリカ合衆国は、ヨーロッパの強国が開発した、
たくさんの「植民地」が、力を合わせて作った国です。

その歴史の中で、ヨーロッパからの移民が大量に入ってきます。

 

もともとアメリカを作った世代の清教徒(ピューリタン)たちは、
ハロウィンが「大嫌い!」だったらしいのです。

さっきも、少し触れましたが
純粋なキリスト教徒にとっては
ハロウィンは敵視すべき、異教徒のお祭りでしたからね。

 

そんなアメリカでしたが
1850年ごろから、20世紀にかけて
大量に移民してきた人たちが、流れを変えます。

 

このときアメリカに入ってきたのは、
現在のイギリスの一部である、
アイルランド・スコットランド・ウェールズといった地域の人々。

ケルト文化のさまざまな習慣が、アメリカに伝えられたのです。

そんなわけで、ハロウィンが、アメリカ全土で祝われるようになり、
世界的に有名になったのは
20世紀になってからのことなんですね。

 

ハロウィンの「トリック・オア・トリート」の意味や由来

ハロウィンといえば、「トリック・オア・トリート」

「お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!」
と、日本では訳されています。

ハロウィンのトリック・オア・トリート

 

もう少し文字通りに訳すと、こんな感じでしょうか。

「(死者のように)怖がらせちゃうぞ。それが嫌なら、おもてなし!」

 

「子供がお菓子をおねだりするお祭り」にしか思えないけれど、
本来、この風習は、「死者への供養」を求めているんです。

 

もともと、ケルト社会で行われていた「Hallows Eve」には、
お菓子を焼く習わしがありました。

「ソウル・ケーク」、すなわち「魂の焼き菓子」

ナッツ、レーズン、しょうが、香辛料などをたっぷり入れた、
円形の小型菓子。現在のケーキよりは、クッキーに似ています。

 

いまでは、 ケーキやクッキーだけでなく
いろんなハロウィンの手作りお菓子について、簡単なレシピが広まっています。

これも、いまではハロウィンの楽しみのひとつとして
定着していますよね。

 

万聖節の前夜
子供たちは、このお菓子を集めてまわります。

そうすることで
死んでいった人たちのことを、みんなに思い出してもらい
供養するために、家々を回ったわけですね。

 

「(キリストの使徒の)ペテロに1枚、パウロに2枚、
3枚はすべてを創造した神さまに!」

古い記録によると、そんな歌が歌われていたようです。

この風習は、「マミング」とか「ソウリング」と呼ばれていました。

 

あれっ?
「トリック・オア・トリート」じゃないですね?!

実は、ハロウィンで有名な「トリック・オア・トリート!」という掛け声も、
20世紀になってから、普及したものなんですよ。

 

現在確認されている最古の「トリック・オア・トリート」は、
1927年のカナダの文献

アメリカでも、20世紀初頭になって始まったようです。

 

ちょうど爆発的に普及しつつあった、自動車を飾り立てて、
「トランク・オア・トリート!」
と子供たちをもてなすことも、流行していました。

こうやって、災害で家を失った人々の心を
癒やしてくれたそうです。

 

まとめ

以上、ハロウィンの由来やさまざまな風習
ちょっとしたトリビアなど見てきました。

現代日本で、ハロウィンといえば、
11月に、クリスマス装飾が始まるまでの
「つなぎ」のイベント、みたいな面もありますよね。

でも本当は、ハロウィンってなかなか奥が深い世界なんですね。

 

次回からは、ハロウィンコスプレの話に戻って、
ハロウィンを上手に盛り上げるオススメ衣装など
見ていきましょう!

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